白鵬“奇襲”の元凶と指摘 スポーツの品位貶めた「テレビの罪」

公開日: 更新日:

 天国の横綱たちは仰天しているに違いない。

 大相撲九州場所10日目、横綱白鵬(30)は奇策の「猫だまし」を2度も使い関脇栃煌山(28)を寄り切った。

 立ち合いの際、相手力士の眼前で手を叩き目をつむらせる「猫だまし」は、体の小さな力士や番付下位の者が上位者に使う奇襲戦法だ。北の湖理事長は「横綱としてやるべきことじゃない。前代未聞なんじゃないの」と苦言を呈した。好角家でもある菅野宏三氏(ビジネス評論家)は、「横綱といえば、昔は神様でしたが……」と言ってこう続ける。

「昔は、初代の若乃花や大鵬のように、横綱は近寄り難い雰囲気があった。国技館に見にいくとそれこそオーラを感じたものです。横綱はどんと受けて、まずは攻めさせて最後に勝つ。それぞれの横綱が相撲道というものを持っていたから、格下相手に奇策を用いることもなかった。そんな手を使って勝つのは恥ずかしいことですから。今の横綱には品格なんてものはないし、軽い存在になった。原因のひとつはテレビですよ。横綱というのは相撲の神様なんですから、神秘的な方が魅力があるのに、バラエティー番組などに呼んで、自分のことをペラペラしゃべらせている。だから威厳も何もない。出る方も出る方ですが、呼ぶ側のテレビが横綱の品位を貶めているのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず