内村航平のリオ五輪に「懸念3つ」 元金メダリストが指摘

公開日: 更新日:

「リオ五輪の日本選手で、最も金メダルが濃厚」と見られているのが内村航平(27)の個人総合だ。

 何しろ世界選手権では6連覇、前回のロンドン五輪でも金メダル。過去のライバルたちは「この競技はメダルが2つしかない」と言って金を諦めていたという。

 そんな内村に懸念材料はないのか。モントリオール五輪体操男子団体金メダルの五十嵐久人氏(元新潟大教授)は、「ぜひ金メダルを取って欲しいし、最有力候補であることは間違いないですが」と前置きしてこう続ける。

「私が気になっていることは3つある。まず、内村選手ほどの一流選手でも、調子のピークを長期間保つことはできません。本番にピークが来るようにしっかり調整できるかということ。2つ目は、ライバル国の若手がグングン伸びているという話が入ってきていることです。昨年の世界選手権(内村92.332点)でも、3位の鄧書弟選手(中国)は90点を超えている。僅差の戦いになった時、平常時のような演技ができるか。3つ目は、団体成績の影響です。内村選手は44年ぶりとなる個人総合の連覇より『04年アテネ大会以来となる団体での金メダルが目標』と言い続けてきた。その思いはよくわかる。団体決勝は個人総合決勝の2日前にある。団体で思うような成績をあげられなかった時、落ち込むことはないか」

 このようなことは杞憂に終わってほしいが、前回大会でも内村選手は鉄棒、あん馬で落下した。五輪は独特な雰囲気で、いつ何が起こるかわからない。

「少なくとも、万全の状態で現地に入って欲しいものです」とは五十嵐氏だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発