5年ぶり完封勝利 ソフトB岩崎の課題は“ハートの弱さ”だけ

公開日: 更新日:

「落ち着いては、いたと思うんですけど、ヒットもたくさん打たれたし、細川さんがうまくリードしてくれたおかげです」

 ヒーローインタビューで謙虚に話したのが、ソフトバンクの岩崎翔(26)だ。7日のオリックス戦に先発し、9回9安打無失点。11年以来、5年ぶりとなる完封勝利で3勝目を飾った。

 当初は救援を務めるも、疲労で離脱中のバンデンハークの代役として、6月30日のロッテ戦から先発に回った。防御率は0.72。だからといって首脳陣から全幅の信頼を置かれているわけじゃない。それがメンタル面の不安だ。

 岩崎が新人王争いを繰り広げていた11年のシーズン中。ある記者が「チームも優勝しそうだし、貢献度を考えれば新人王もあるぞ」と水を向けると、岩崎は無言。すると、近くにいた球団スタッフは苦笑いしてこう言った。

「あー、ダメダメ。そういうこと言っちゃあ。こいつ、メンタル弱いんだから、新人王なんて意識させると投球も硬くなっちゃうよ」

 それから5年。もう大丈夫だろうと思われたが、この日もピンチで弱気の虫が顔を出した。六回にヒット2本を打たれ一、二塁となるや、制球を乱してこの日唯一の四球。三塁松田のファインプレーで、からくも満塁のピンチを救われた。

 昨季は6月にチャンスをもらって先発するも、3回4失点の炎上。わずか1試合で二軍に落ち、優勝がほぼ決まりかけた9月になってから、ようやく再昇格を果たした。

 189センチ、82キロと恵まれた体格を持つ岩崎。後はハートを鍛えるだけだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動