地元で地盤固め 原辰徳氏「東京五輪監督」への野望と戦略

公開日: 更新日:

 またも見送られた。

 16日、都内の野球殿堂博物館で野球殿堂の表彰式が行われ、プレーヤー表彰で伊東勤氏(54=ロッテ監督)、エキスパート部門では星野仙一氏(69=楽天球団副会長)、平松政次氏(69=元大洋)がそれぞれ選出。一方で今回からエキスパート部門にノミネートされ、当選が有力視されていた原辰徳氏(58=09年WBC監督、前巨人監督)は62票にとどまった(当選必要数84票)。引退20年が経過してラストチャンスとなった15年のプレーヤー部門でわずか6票足りず落選したのに続き、またもや涙をのんだ。

 原氏は、09年WBCの代表監督として世界一を達成、巨人監督としては優勝7回、日本一3回という実績からすれば、一発当選しても何ら不思議ではなかった。平松氏が「若手がどんどん候補に入り、原辰徳くんも入ってきたし、殿堂入りはムリかと思ったが、連絡が来て涙が出た」と語ったのもよくわかる。

■過去のスキャンダルの影響

 エキスパート部門は今回、過去の野球殿堂メンバー、野球記者歴30年以上の記者クラブに所属する記者ら113人(無効1)による投票が行われた(最大で5人まで連記可能で総得票数は471票)。これだけの総数がありながら、選考委員が原氏にNOのジャッジを下したのは、野球賭博や薬物問題などが相次いで発覚したことでコンプライアンスを重視する風潮がある中、12年に発覚した現役時代の1億円不倫スキャンダルが少なからず影響しているとの見方もある。来年以降の殿堂入りの最有力候補であるのは間違いないが、今回の経緯を見ればどうなるかわからないだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上智大は合格者の最大40%も…2021年から急増した「補欠合格」の現状

  2. 2

    慶応幼稚舎の願書備考欄に「親族が出身者」と書くメリットは? 縁故入学が横行していた過去の例

  3. 3

    「NHKの顔」だった元アナ川端義明さんは退職後、いくつもの不幸を乗り越えていた

  4. 4

    赤西仁と田口淳之介が始動…解散した「KAT-TUN」元メンバーたちのその後

  5. 5

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  1. 6

    人間の脳内のマイクロプラスチック量は「使い捨てスプーン」サイズ…8年前より1.5倍に増えていた

  2. 7

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  3. 8

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  4. 9

    トランプ大統領が大慌て…米国債の「金利急上昇」は何が大問題だったのか?

  5. 10

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”