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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

処分明けたシャラポワの“特別扱い”はそんなにおかしいか

公開日: 更新日:

 マリア・シャラポワを知らない人はいないだろう。ウィンブルドンで優勝したのが17歳だった2004年。その前年にジャパンオープンでツアー初優勝しており、“胸ポチ”など余計なことを含めて、日本はマリア人気で先んじていた。

 全仏オープンからウィンブルドンとテニスシーズンはこれから真っ盛りだが、シャラポワを出すなという声がくすぶっている。

 発端はシャラポワのドーピング違反だ。16年3月に自ら会見を開き、禁止薬物のメルドニウム服用を認めた。国際テニス連盟は15カ月の出場停止処分を科し、処分が明けたのが4月26日。問題はそこからだ。

 15カ月間、プレーしていなかったため持ちポイントは0。下部大会から這い上がらなければいけない理屈だが、早速、ドイツのシュツットガルトで開かれたポルシェ・テニス・グランプリが主催者推薦枠(ワイルドカード=WC)を提供した。

 しかも、開幕は解禁前の24日。シャラポワの初戦を水曜日に回す異例の計らいまでしたことで、選手間から不満が噴出した。ドーピング違反者の特別扱いはおかしいというわけだ。

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