著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

落合博満が「権威あるご意見番」になるのはつまらない

公開日: 更新日:

 最近、落合博満のオピニオンがやけに目立っている。現在の落合(敬称略)は精力的にテレビやラジオの番組に出演をしており、そのたびに番組内で発した野球界への苦言・提言がネットニュースを賑わしている。一般的には黙して語らずのイメージを抱かれがちな落合だが、実際は相当なおしゃべり好きだという。

 先日も関西圏のABCラジオ「道上洋三の健康道場」に出演した際、「阪神は最下位になって良かった。そのほうがこれから何をしないといけないのかわかる」「阪神を強くしようと思うなら、2月1日のキャンプインから1シーズン休みなし」「藤浪晋太郎はもっと野球を勉強したほうがいい」などなど、数々の私見を披露。また、その前にも東海圏のCBCラジオ「ドラ魂KING」にて「(中日ドラフト1位の)根尾昂はセンターで起用すべき」「今の選手は酒を飲まないからいけない」などと提言・苦言を連発。他にも最近は関西圏のMBSテレビ「戦え! スポーツ内閣」に高頻度で出演するなど、なぜかローカル番組に偏っているものの、相変わらずのオレ流節を炸裂させている。

 それらの落合語録は共演者をいちいち感嘆させており、さらに後日ネットニュースに取り上げられると、野球ファンの多くも感心と賛同を示している。今や落合は球界でもっとも権威のあるご意見番となっており、たとえどんなに平凡なことを言ったとしても「さすが落合はするどい」と周囲は唸り、たとえどんなにトンチンカンなことを言ったとしても「あの落合が言うんだから正しいんじゃないか」という錯覚を起こさせる。これはもう、芸能界におけるビートたけし松本人志のポジションに近い。そのうち野球界の問題だけでなく一般の社会問題についても、落合が意見すると世間が無条件にありがたがるという珍現象が生まれるかもしれない。

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