著者のコラム一覧
立岩陽一郎ジャーナリスト

NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」はじめ、「コロナの時代を生きるためのファクトチェック」「トランプ王国の素顔」「ファクトチェックとは何か」(共著)「NHK 日本的メディアの内幕」など著書多数。毎日放送「よんチャンTV」に出演中。

「日本語でお願いします」とねだる記者の姿は滑稽である

公開日: 更新日:

 大坂なおみ選手の活躍に日本が、否、世界が沸いた週末だった。ただ、残念ながら、今回の全豪オープンを通じて日本のメディアの問題も垣間見えた。そのひとつに、誤報があった。これは大坂選手のスポンサーである日清食品の広告をめぐって、肌を白く描いたアニメーションがホワイトウオッシングではないかと問われた時の報道だ。

「なぜ多くの人が騒いでいるのか分からない」

 日本の一部の報道は大坂選手がこう語ったと報じた。しかし実際には大坂選手が言ったのは、その逆だった。私が関わっているNPOファクトチェック・イニシアティブでは、こうした情報を記録するクレームモニターという取り組みを行っているが、それで確認すると、全く逆で、「なぜ多くの人が問題にしているのかわかる」と語っていた。

 ホワイトウオッシングとは、肌の色を白人に近づける行為で、人種的な問題をはらむ極めてセンシティブな問題だ。ただ、最も問題だと思われるのはこの誤報ではない。日本のメディアがどの部分を取り上げたかだ。大坂選手がこの問題について最初に答えたのは、次の部分だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ