立岩陽一郎
著者のコラム一覧
立岩陽一郎ジャーナリスト

ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。

「日本語でお願いします」とねだる記者の姿は滑稽である

公開日: 更新日:

 大坂なおみ選手の活躍に日本が、否、世界が沸いた週末だった。ただ、残念ながら、今回の全豪オープンを通じて日本のメディアの問題も垣間見えた。そのひとつに、誤報があった。これは大坂選手のスポンサーである日清食品の広告をめぐって、肌を白く描いたアニメーションがホワイトウオッシングではないかと問われた時の報道だ。

「なぜ多くの人が騒いでいるのか分からない」

 日本の一部の報道は大坂選手がこう語ったと報じた。しかし実際には大坂選手が言ったのは、その逆だった。私が関わっているNPOファクトチェック・イニシアティブでは、こうした情報を記録するクレームモニターという取り組みを行っているが、それで確認すると、全く逆で、「なぜ多くの人が問題にしているのかわかる」と語っていた。

 ホワイトウオッシングとは、肌の色を白人に近づける行為で、人種的な問題をはらむ極めてセンシティブな問題だ。ただ、最も問題だと思われるのはこの誤報ではない。日本のメディアがどの部分を取り上げたかだ。大坂選手がこの問題について最初に答えたのは、次の部分だ。

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