アジア杯決勝で日本を惑わすカタールの不気味“猫の目戦術”

公開日: 更新日:

「サンチェス監督は、カタールのお家芸であるドリブル突破とカウンターにバルセロナ仕込みのパスサッカーのエッセンスを加え、両者を局面に応じて使い分けている。基本的なフォーメーションは、準決勝UAE戦の布陣4(DF)―2(ボランチ)―3(MF)―1(FW)です。ちなみにUAE戦の後半途中から守備固めとして、ボランチのMFハジリがDFラインに下がり、両SBを加えた5バックで逃げ切った。カタールは、準々決勝で勝った韓国戦を念頭に置いてゲームプランを組み立てるでしょう。カタールは、実力上位の韓国戦で最初から5バックの布陣を敷き、今大会8得点のFWアルモエズ・アリと左MFが主戦場のMFアフィフが2トップを組んだ。この堅守速攻スタイルで、韓国相手に金星を挙げました」

 臨機応変に布陣や戦術を変更する「猫の目」戦術に幻惑されたら、森保ジャパンも苦戦必至だ。

 カタール代表はこれまで、海外からフィジカル能力に秀でた選手を“入国”させ、短期間で国籍を与えて代表入りさせることで手っ取り早く強化してきた。

 現代表にもFWアルモエズ・アリのスーダンをはじめイラク、アルジェリアなど海外にルーツを持つ選手が多いが、近年は若い世代の選手を集めてアスパイア・アカデミーに送り込み、近代サッカーの戦術などを教え、熟成させてから代表に送り込んでいる。従来の「選手の個」頼みではなく、攻守に組織的な戦いを挑んでくるのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」