菅野は巨人残留…本気だったエンゼルスと期限最終日に決裂

公開日: 更新日:

スカウトたちに電話をかけまくり糸口を探も…

 菅野を巡っては当初、メッツ、ヤンキース、レッドソックス、ジャイアンツといった資金力豊富な球団が関心を寄せていた。本人の希望は「優勝を狙える球団」だったといわれるが、実は日本のファンにもなじみ深い球団がギリギリのタイミングまで本気で獲得に動いていたという。

 投打の二刀流として全米の注目を集めた大谷翔平(26)が所属するエンゼルスである。

 昨季のエンゼルスは26勝34敗でア・リーグ西地区4位に沈み、6年連続レギュラーシーズン敗退に終わった。右肘のトミー・ジョン手術から復帰した大谷が、わずか2試合に登板しただけで離脱。160キロ右腕が打者専念を余儀なくされたこともあり、最後まで先発不足にあえいだ。今オフはローテの底上げが最優先課題で、アーティ・モレノ・オーナーは「年俸総額を削減せず、補強資金は惜しまない」と明言。大型補強に乗り出すチーム方針もあり、菅野がポスティングによるメジャー挑戦を表明した12月、「ロサンゼルス・タイムズ」など、複数の地元紙がこぞって「エンゼルスが興味」と報道。エ軍は先発2番手として計算しており、具体的な起用法や条件にまで言及する記事も少なくなかった。

 このところ、米メディアからはエンゼルスの動向は聞かれなくなっていたものの、水面下では獲得を模索していた。

 昨年11月に編成責任者に就任したペリー・ミナシアンGMが自身の人脈を駆使して菅野の動向を探っていたというのだ。

「スガノの交渉期限が迫ってからは、ミナシアンGMがアメリカのスカウトたちに電話をかけまくって日本人右腕を口説き落とす糸口を探っていたといいます。スガノが希望する具体的な条件など、事細かに探りを入れる熱の入れようだったそうです。ミナシアンGMは菅野の実力を評価しているのはもちろん、二刀流大谷とのタッグで球団ビジネスにつなげようとの狙いもあった。最終的には菅野に勝てるチームではないと判断されたようです」(米国在住ライター)

 二刀流と沢村賞右腕の共闘は幻に終わった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  1. 6

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 7

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  3. 8

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  4. 9

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず