著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

男子マラソンの新星・鈴木健吾と大迫傑の対決は実現するか

公開日: 更新日:

 今年が最後になったびわ湖毎日マラソンで、鈴木健吾(富士通)が2時間4分56秒の日本記録をマーク。日本選手初の2時間4分台でびわ湖の有終の美を飾った。

 鈴木は神奈川大のエースとして活躍した社会人4年目。脚光を浴びたのが2016年秋、オランダの「7ヒルズ15キロ」だった。アフリカ勢と競り合う鈴木を見た澤木啓祐・元日本陸連専務理事が「次の箱根の2区区間賞は決まり」と太鼓判を押し、そうなった。

 小柄ながらリズムのいい力強い走りが特徴で、今回の記録達成には要因が2つ半ある。素質とコロナ、そして「半」は厚底シューズの効果だ。

■コロナ禍を吉に

 コロナ禍による自粛は選手たちの競技生活に影を落としている。大会はなく合宿できず、個人練習が主体。マラソンは日常練習の積み重ねだけに、独りで地道に努力できるかがカギ。鈴木の実直な性格が実を結んだ。「この一年、故障なくやってこれた」と、コロナ禍をマイペース維持に引き寄せ禍を吉に転じた格好だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態