花巻東の怪物1年生・佐々木麟太郎 規格外の活躍が突きつける高校野球の旧態依然な指導体制

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「なぜ最近東北からすごい選手が出るようになったのか、と尋ねられます。以前もすごい才能の選手はいたと答えます。指導や練習方法が原因で開花させられなかったと考えているからです」

「指導によってすごい選手を生み出すことは難しいが、だめにしてしまうのはたやすい。野球の世界は伝統と経験がものをいいます」

「裏を返せば、それまでは多くの才能が指導によってつぶされてきた、と言える。指導とは想像以上に『こうしたもんだ』という常識に支配されており、その常識はロジックや合理性を伴わないことが多いと感じています」

 そして「いまの指導者はもしかすると画一的な『システム』に子供たちをあてはめすぎているように感じます。(中略)指導者は各選手に合わせた練習やアドバイスをしなければなりません」とも。

 北海道の駒大苫小牧が夏の甲子園を連覇したのは2004、05年。ブルドーザーで除雪して冬場でもグラウンドを使用し、田中(現楽天)という怪物も育った。当時、同校の香田監督に除雪などのアドバイスをした興南(沖縄)の我喜屋監督は日刊ゲンダイの取材に、「指導者も(敗因を)雪のせいにして甘えていた」と話していた。

 指導法が変わらない限り、素質を開花できずに潰される選手は後を絶たない。

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