阪神開幕3連敗で早くもストーブリーグ突入!「次期監督」に浮上する5人と最有力候補

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 ストーブリーグへまっしぐらである。

 27日のヤクルト戦で球団史上初となる主催開幕カード3連敗を喫した阪神。開幕戦はスアレスに代わる守護神として期待されている新助っ人右腕のケラーが打ち込まれ、セ・リーグ史上ワースト記録を更新する7点リードからの逆転負け。2、3戦目は守備も精彩を欠いて2戦連続の完封負けを喫した。キャンプイン前日に今季限りでの退任を表明した矢野燿大監督(53)は意気消沈するばかりだ。

 ただでさえ、監督を辞めることが決まっている上に、屈辱の開幕3連敗。次カードはDeNAを3タテして勢いに乗る広島が相手だ。2020年は開幕から2勝10敗と失速している。在阪メディアも、次期監督の取材に動き出したという。阪神OBがこう話す。

「スアレスの穴が埋まらず、セットアッパーの岩崎も不調でリリーフはボロボロ。試合中、負けているにもかかわらず、ベンチで若手がヘラヘラする始末です。矢野監督の退任発言がマイナスに出ている気がしてなりません。矢野監督はキャンプから大山と佐藤輝に4番を競わせた。成長を促すためという名目でしたが、当の大山はキャンプ中、4番について報道陣に聞かれると、『その質問待ってました。4番どうこう言われるじゃないですか。どっちでもええやん、試合に勝てばええやん。これ、絶対に書いてくださいよ!』と関東出身なのに関西弁を使って語気を強めたくらい。コーチはコーチでクビにならないかと今からビクビクしているのもいます」

株主総会までに目星

 阪神は昨季、開幕から快進撃を続けた。優勝間違いなしといわれたものの、ヤクルトに足をすくわれた。その最大の原因は矢野采配という声も少なくなかった。昨オフ、スアレスがメジャー移籍したとはいっても、戦力がリーグトップクラスであることは間違いない。

「メディアでは早くも、打順の組み方や継投策などを巡って、評論家諸氏が批判を繰り広げている。矢野監督は外様ですから、今後、生え抜きOBの評論家による“口撃”がヒートアップしかねない。メディアもグラウンド外の取材を優先せざるを得ない。毎年6月に行われる親会社・阪急阪神ホールディングスの株主総会も荒れるでしょう。親会社や球団上層部も懸念しており、株主総会までには次期監督の目星をつけるともっぱらです」(放送関係者)

 現在、次期監督候補には複数の生え抜きOBの名前が挙がっている。04~08年に指揮を執り、05年に優勝に導いた岡田彰布氏(64)をはじめ、“火の玉ストッパー”の藤川球児球団スペシャルアシスタント(SA=41)、ロッテ前ヘッドコーチの今岡誠氏(47)、昨季までロッテでプレーした鳥谷敬氏(40)、そして12~15年に監督を務めた和田豊テクニカルアドバイザー(59)という面々だ。前出の阪神OBが言う。

「球団は今年、社長と副社長が交代。新たなフロント陣は05年優勝メンバーを中心に組閣をしたい意向がある。中でも評価が高いのは藤川球児です。現役時代から選手の受けがよく、解説者としても理路整然として分かりやすい。人間性もしっかりしている。だからこそ球団はSAという新たな肩書をつくって囲い込んだ。しかし、ネックは指導者経験がないこと。『藤川監督』で一気に若返りを図る可能性もゼロではないですが、阪神電鉄や球団内では、チームが勝つことを最優先すれば、岡田さんを呼び戻すべきとの意見も出ている。指導者経験が豊富で、ファンの支持もある岡田さんのもとに、球児や今岡、鳥谷ら優勝メンバーをコーチとして招聘。経験を積んでもらい、数年後にバトンタッチしてもらうという構想です。巨人が18年オフに原監督を再登板させ、後継者の“育成”を託しているのと似た構図です。岡田さんは阪急阪神のトップである角会長とも親交が深いし、阪急側からも異論は出ないと思われます」

■笑顔で意欲満々、組閣案まで披露

 当の岡田氏は再登板への意欲を隠さない。

 先日、阪神でもプレーした元西武中日の評論家・田尾安志氏のYouTubeチャンネルに出演。田尾氏から「もう一度、阪神の監督をやってほしい」と振られると、「タイミングやけど、そういう気持ちを持っておかないと。意思がなかったら、ちゃらんぽらんに野球を見てしまう」と笑顔で回答。「阪神OBで固めて、2~3人、違う血を入れる。違う血というか、違う色も絶対に必要と思う」と組閣案まで披露した。

 別の阪神OBが明かす。

「和田豊監督の退任が決まった15年秋のこと。後任は金本知憲か岡田彰布か、といわれた。結果的に金本監督になったが、岡田さんは監督の打診が来る前から組閣作業を進めていたそうです。『組閣で忙しいから』と海外でのゴルフの予定をキャンセルしたと聞いています」

 早くも岡田再登板のムードが高まっているのだが、いずれにせよ、矢野監督が「今季限り」と公言したことが裏目になりつつあるのは間違いない。

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