元川悦子
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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

日本代表を追ってドイツへ シュツットガルトーフランクフルト戦は日本人4人が先発フル出場

公開日: 更新日:

鎌田大地が全得点に絡む大活躍

 同カードを選んだのは遠藤航、伊藤洋輝、長谷部誠鎌田大地の日本人選手4人がいるため。特にシュツットガルトの看板的存在になっている遠藤は注目度が高い。実際、グッズショップ前に特大の写真が飾られ、「サムライ遠藤」のオリジナルTシャツが販売されるほどの存在感を示していた。

■異彩を放った鎌田をどう起用するか

 午後3時半キックオフのゲームは4人全員が先発フル出場。遠藤は主将としてチームを統率し、長谷部も途中からキャプテンマークを巻いた。

「残留争いをするチームで主将をやらなければいけないのは重圧もある。大変だと思う」と長谷部が重責を担う後輩を慮る一方、遠藤は「ハセさんの存在は日本人にとってはすごく大きい。あの年齢(38歳)でトップパフォーマンスだし、出たら勝つ。見習うべき存在」と最大級の敬意を示した。

今季からシャルケに移籍した吉田麻也を含め、代表主将経験者3人がドイツでしのぎを削るというのは、実に素晴らしいことだ。

 試合の方は鎌田が全得点に絡む大活躍を見せ、フランクフルトが3-1で勝利。欧州EL・マルセイユ戦から中3日という過密日程で疲れを感じさせるどころか、躍動感あるプレーの連続だった。敵将・遠藤も「大地が好調なのは代表にとっていいこと」と脱帽していた。

「今はゴールやアシストが続いて『なんか入っちゃう』っていう感覚。取れるうちにいっぱい取りたい」と鎌田本人も乗りに乗っている様子だ。

 この日は森保一監督も現地視察した模様。指揮官は5万人近い大観衆の中、異彩を放った鎌田をどう起用するつもりか。そんな興味がより一層、湧いてくる一戦だった。(つづく)

【連載】W杯まで2カ月 日本代表を追ってドイツへ

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