著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

森保ジャパンの1トップ上田綺世「世界に通用する2つの武器」 恩師が明かす成長の軌跡

公開日: 更新日:

鈴木雅人(鹿島学園高サッカー部監督)

 長年、絶対的1トップに君臨してきた大迫勇也(神戸)が、ケガがちで不安視される日本代表のFW陣。森保一監督が大きな期待を寄せているのが、東京五輪世代の上田綺世(セルクル・ブルージュ=24)だ。「Jリーグで20点取って得点王になったとしてもW杯に出られるわけではない。海外で活躍できるクオリティーがないと大舞台で活躍できない」と断言した点取り屋は、リスク覚悟でベルギーに赴き、8月27日の第6節・ワーレゲム戦で待望の新天地初ゴールを決めた。「2022年の2月ごろ、海外移籍の相談を受けた際、『挑戦した方がいい』と言いました。彼なら自分の道を切り開いていける確信がありました」と語るのは、鹿島学園高の鈴木雅人監督(47)だ。恩師の言葉から日本のキーマンの成長の軌跡をたどった。

 ◇  ◇  ◇

■高2冬にスケールアップ

 ──上田と会ったのは?

「彼は鹿島の下部組織である日立市の(アントラーズ)ノルテに在籍していたんですが、ノルテのジュニアユース時代の中3の時、試合を見に行ったのが最初です。鹿島のユースに上がれない選手が数人いると聞いて『ウチに来ないか』と誘ったんです。上田は東京の高校を受けてダメだったと聞きました。私は(在籍していた)水戸の中学まで挨拶に出向き、担任の先生と彼に直々にお願いすると『ぜひ』と快諾してくれた。安堵したことを覚えています」

 ──当時の彼は?

「身長170センチにも満たないくらいで小さかったですね。高1の時はまだまだ頭角を現してはおらず、1年生チームでプレーしてました。国体選抜に選ばれることもなかったし、本当に普通の選手でした」

 ──変化したのは?

「2年の冬に(チーム内の)最上級生になってから。体がグーンと大きくなり、パワーもスケールも飛躍的に大きくなりました。年が明けた1月の新人戦は茨城県で優勝したんですが、その大会の上田は得点感覚が研ぎ澄まされていた。貪欲さも出てきた印象でした。今でこそ彼は『ゴール前の嗅覚がずぬけている』と言われますけど、高2まではそれほどでもなかった。徐々にゴールを奪うことへの興味を持ち始め、面白さや魅力を感じるようになったんでしょう。プレーが前向きになり、『ザ・エースストライカー』という雰囲気になっていきました」

 ──得点パターンも増えていった?

「はい。『右も左もヘディングもいろんな形で取れた方がプレーの幅が広がるよ』とアドバイスしたところ、貪欲に取り組んでくれました。鋭い動き出しから敵の背後を突くようなシュートシーンも出てきて、自信を深めていったようです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る