著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大谷翔平は「日高見の王子」だった? 佐々木朗希に麟太郎…怪物を生む岩手県の謎に迫る

公開日: 更新日:

 仙台の実家で「支倉六右衛門」という冊子を見つけた。中目覚は、実家近くに屋敷を持っていた明治期の地理学者、言語学者で、旧大阪外大の初代学長だった。パラパラめくると、これが面白い。

 太古の昔、本州は西に「大和」、北に「日高見」と2つの国に分かれていた。浅学なスポーツライターは「日高見」と聞けば北上川河口の石巻の銘酒しか知らないが、国名だったか。富士山あたりにあった国境が押し上げられ、「北上」は「日高見」だという。

■自然豊かで多種多様な人種が共生する国

 大和国が律令制などで体制を固めたのに対し、自然豊かな日高見国はアイヌや多種多様な人種がおおらかに暮らし、窮屈な階級制を嫌って北上する大和人もいた。その移動は北陸ルートで、新潟から山形の庄内、そこから内陸に大崎(古川)へ抜け、一関、平泉、水沢、盛岡、秋田と、奥の細道の逆ルートである。

「此線には優秀なヤマト族を代表する美人系がある」と先生は書き、「金沢美人」「新潟美人」「秋田美人」「南部美人」を挙げる。大崎の手前の鳴子温泉に鬼首という地があり、地元の人が「鬼首には美人が多い」と話していた。「ウソ!」と驚くと、「お盆にござれ、みな帰省してくる」。そう言えば、かつて仙台は「三大ブ〇」の町といわれた。かつて、である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「NHKの顔」だった元アナ川端義明さんは退職後、いくつもの不幸を乗り越えていた

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  4. 4

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  5. 5

    ウクライナ出身力士 安青錦がすべてを語った…単身来日して3年、新入幕で敢闘賞

  1. 6

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  2. 7

    奥さんが決断してくれた…元大関の小錦八十吉さん腎臓移植を振り返る

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  5. 10

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"