「野球と暴力」の著者に聞く 安楽パワハラ問題と高校野球強豪校“勝利至上主義”の関係

公開日: 更新日:

先輩のマー君はなぜ止めなかった?

 ──というと?

「長期間にわたってパワハラ行為が続いていたというのに、なぜ今発覚したのか。ロッカールームでイジメのような行為があったそうですが、みんなが見ているわけでしょう。実際、社長の会見によれば、40人が知っていたと。田中将大則本昂大岸孝之とか実績十分の先輩もいる。安楽はマー君を慕っていたという報道もありますが、他の先輩、監督、コーチ、球団職員にしても、誰かが『いい加減にしろよ』といさめたり、止められなかったのか。不思議でなりません」

 ──少なくても球団の耳には入る。

「例えば裏方さんが見ていて、安楽には言えなかったとしても『あいつがこんなことやってます』とか『あいつヤバイですよ』と球団に報告はいくはず。それを球団が放置したのか、あるいは報告さえ届いていなかったのか。楽天という球団は自浄作用がないのかと思ってしまいます」

 ──被害を受けた選手も声を上げたはず。

「今回は複数の選手が契約更改の席で声を上げたから発覚したわけですけど、今どき、被害を受けた選手は我慢したり隠したりしないでしょう。もっと前に訴えていたはずです」

 ──球団にも問題がある。

「気が付かなかったとしたら問題だし、知っていたのに放置していたのだとしたら、もっと問題です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々