海外メジャーで次々V争い 日本人女子のレベルが上がったのか、世界のレベルが落ちたのか

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 惜しくも優勝を逃した山下の身長は150センチ。欧米選手と並べば大人と子供ぐらいの差があるが、今大会のスタッツを見ると、フェアウエーキープ率84%は優勝のヤン(61%)を上回った。

 前出の並木プロが言う。

「日本選手が海外試合にスポット参戦して一番戸惑うのは芝の違いです。ベント、ポアナ、バミューダなどさまざまで、しかも同じベントでも芝質が一様ではない。パッティングだけでなくグリーン回りのアプローチでも国内の打ち方ではクラブが抜けないこともあるが、今の選手は対応力が非常に高い。あとはメンタルでしょう。同世代や年齢が近い選手の活躍をエネルギーに換えるというか、『あの人ができるなら私も』と負けん気がみんな強い。今は国内ツアーから海外メジャーに挑戦する際、過度に緊張したり、海外選手の前で臆する者はいないでしょう」

 プロキャディー歴26年目で、男女の海外メジャーでも10試合以上バッグを担いでいる梅原敦氏は「宮里藍さんの影響が大きい」とこう語る。

「03年に高校生でプロツアーに優勝し、藍ちゃんブームが巻き起こり、ジュニアの競技人口が一挙に増えたことが大きい。藍ちゃんは米女子ツアーで9勝し、10年には世界ランク1位にもなった。155センチと小柄な選手でドライバーが飛ぶ方ではなかったが、正確なショットと小技で世界の強豪と戦った姿はジュニアゴルファーの大きな刺激になった。それで米女子ツアーを目指す子供が増えたのは間違いない」

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