“条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

公開日: 更新日:

 まるで別人、いや別球団のようだ。

 24日、中日からFA宣言していた福谷浩司(33)が日本ハム入りを決断。日本ハムはこれで2023年伏見寅威(前オリックス)、今季の山崎福也(同)に続き、3年連続FA補強成功である。

 22年に新庄監督が就任するまで、日本ハムのFA補強は05年稲葉篤紀(現二軍監督、元ヤクルト)と、18年鶴岡慎也(前ソフトバンク)の2人のみ。もともと日本ハムは「ドラフトと育成」をチーム強化の2本柱に掲げており、何より金銭的にシビアな球団事情が、FA戦線から距離を置かせていた。

 そうした事情は現在も変わってない。山崎は4年総額10億円だが、入団会見では「目先のお金だったら、他の球団に行った方がよかったというのはあると思う」と話していた。にもかかわらず、条件で劣る日本ハムに入団している。ある球団OBは「いずれもプレゼンテーションが決め手になったそうです」と、こう続ける。

「日本ハムは選手を獲得する際に重視するのが、『選手の特徴や長所と、球団の需要がどこまでフィットするか』だと聞いています。将来のFA権取得を見越して数年間、目当ての選手を分析し、細かいデータを交渉の席で提示。その上で、なぜ日本ハムに必要なのか、移籍後はどれだけ成長できるかなどを懇切丁寧に説明する。先発が足りないからとりあえず欲しいとか、ポジションがかぶりそうだけど強打者だからとか、漠然とした希望で獲得には動かない。そもそも、チーム事情にフィットしない選手には最初から声をかけないそうです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 2

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    星野監督は中村武志さんを張り倒した直後、3ランを打った隣の俺にも鉄拳制裁…メチャクチャ痛かった

  5. 5

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  1. 6

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希は「ひとりぼっち」で崖っぷち…ロバーツ監督が“気になる発言”も

  3. 8

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 9

    (1)身内すらも“監視し欺く”情報統制…機密流出犯には厳罰、まるで落合博満監督のよう

  5. 10

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  1. 6

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  2. 7

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  3. 8

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  4. 9

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  5. 10

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督