著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

テニスの団体戦を愛するキング夫人はドジャースの共同オーナー 大谷獲得でも猛プッシュ

公開日: 更新日:

 テニスは個人競技だが、そもそも男女混合の団体戦として普及した。男子の国別対抗戦・デ杯が始まったのは1900年でこれより古い国際大会はヨットのアメリカズカップだけ。

 シングルス重視の風潮に対し、キングさんはこう話していた。

「テニスの優先順位はミックスダブルス、ダブルス、シングルスだった。ダブルスをもっと大事にしないといけない」

 70年代にはツアーと別に男女による「ワールド・チームテニス」も立ち上げて米国各地で展開してきた。実は日本でもチーム戦は盛んだ。インターハイや大学対抗はいまも密かに過熱し、今回も、大坂なおみ不在にもかかわらず、土日は6000人近い観客を動員した。

 第2シングルの柴原瑛菜が単複3試合に出場し、特にカナダの新鋭エムボコとのシングルスでは6本のマッチポイントをしのぐ闘志でチームに火をつけた。これでBJK杯は通算12勝2敗。

 米国生まれで、大学までは米国育ち。言葉に不自由ないが「エネルギー」は「エナジー」、「うれしい」は「グラッド」と滑らかに発音する。愛国心などというより、テニスの団体戦としての側面と相性が合うのだろう。

 クレーシーズンの準備に忙しい大坂も9月のファイナルには戻ってくる。その前週には、錦織圭が目指すドイツとのデ杯ファイナル予選がある……スター不在を嘆くテニス界だが、秋には団体戦で熱くなりそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞