上がり続ける照ノ富士株 薫陶受けた力士2人が賜杯レースを並走中…部屋閉鎖の白鵬とは大違い
相性の良くない相手を、ものともしなかった。
18日、綱とりを狙う大関大の里(24)は同学年の平戸海と対戦。過去の対戦成績は大関の3勝2敗で、直近の昨年11月場所は立ち合いでもろ差しを許してから逆転の突き落としでかろうじて……と、苦戦させられた。それがこの日は立ち合いで平戸海を後退させると、突き押しで圧倒。一方的な相撲で、単独トップの8勝である。
一方、この日こそ初黒星を喫したものの、前日まで全勝をキープし、大の里と賜杯レースを並走している伯桜鵬(21)。二所ノ関部屋と伊勢ケ浜部屋に所属する両者には、共通点がある。
「照ノ富士親方の薫陶を受けているということです」とは、若手親方だ。
伯桜鵬は昨年3月の宮城野部屋閉鎖で、伊勢ケ浜部屋に移籍。関取衆が多く、稽古相手が豊富な環境に加え、照ノ富士からも日ごろからアドバイスを受けている。もともと「技術頼りでパワーが欠けている」といわれていた伯桜鵬の躍進には、師匠の白鵬(現宮城野親方)だけでなく、照ノ富士の指導も一役買っているともっぱらだ。大の里も、照ノ富士が現役時代から目をかけてきた。横綱は今年1月場所中に引退したものの、現役の最後はヒザと腰が限界に来ており、昨年は皆勤がわずか2場所。そんな中でも、大の里への指導は熱心だった。