長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも
長嶋監督が「アッチ」と言ったのはまさにそのことだった。要するに欲求不満ではグラウンドで力を出せない、ちゃんと世話をしろ、という長嶋監督の気配りである。
どんなところを紹介してくれるのか興味津々だったが、長嶋監督にそう言われたからといって、まさか、「よろしくお願いします」とは言えない。
「えー、まあ、何とか」
などとごまかしたことを覚えている。
助っ人はカネはあるし、体格もいい。ハンサムな選手も多いし、メジャーリーガーには独特の風格がある。巨人の助っ人にもモテた選手は少なくない。そういう選手は相手が放っておかないのだろう。遊び相手には不自由しないようだった。
他の球団でもそうだが、巨人では以前は遠征先のホテルが外国人選手と日本人選手とは別だった。名古屋、大阪、広島では巨人の定宿とは違うホテルに泊まっていた。
かつて泊まっていたホテルはビジネスホテルか、それに毛が生えたようなレベルで、部屋も狭かった。そこで外国人選手だけはホテルを1ランク上のにしていたのだが、これは彼らからの要望でもあった。