著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

誰が勝ったか分からない、不思議な日本のテニス報道の背景…専門誌は1誌になったが、悲観することもない

公開日: 更新日:

 週前半の穴埋め? しかし、穴埋めは誰にでも務まらない。そこがテニスの誇りである。

 ウィンブルドン期間中、「テニスジャーナル」の編集長を長く務めた井山夏生が他界した。80年代から90年代にかけ、日本にはテニス誌が5誌もあった。隔週発行を加え月に6冊ーー世にも特異なこの現象には2つの理由があったと思う。

 我が国のローンテニス(硬式テニス)は、上流階級のたしなみがデビスカップの活躍=国際化で普及した歴史を持ち、上皇ご夫妻の出会いを演出した“ミッチーブーム”で一味違う好感度を固めた。そこにメーカーが食い込んだ。ラケット、ボール、ガット、ウエア、スクール……専門誌群は多種多様な広告であふれていた。

 そんなテニス誌がコロナ禍を口実に撤退し、いまは辛うじて1誌。ネットメディアの台頭をいうのは簡単だが、影響は小さくない。

 例えば「テニスジャーナル」には村上龍、玉村豊男といった“部外者”も寄稿していた。

 雑誌がなくなり多様な視点が消え、もっともらしい記録と紋切り型の談話で話題が広がりをなくした。都内のコート面数も減っているという。

 が、悲観することもない。週の前半とはいえ、錦織圭が不在でも、新聞は必ずテニスを報道するのだ。そんな国は他にない。 

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  2. 2

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  3. 3

    ソフトバンク「佐々木麟太郎シフト」着々…同ポジションの中村晃引退、山川穂高二軍塩漬けが伏線

  4. 4

    佐藤二朗vs橋本愛騒動が直撃! フジドラマ“出たくない俳優”&“見たくない視聴者”の二重苦

  5. 5

    中村晃は引退会見で「幼稚」と…長谷川勇也、松田宣浩、和田毅が呈していたソフトB若手への苦言

  1. 6

    NHK3年連続赤字で番組制作費82億円カット…タモリもダーウィンも華大も豊臣もピンチ!

  2. 7

    ソフトB関係者を“メロつかせた”佐々木麟太郎の褒め殺し…「ウチで決まりと思っちゃう」のノロケ声も

  3. 8

    萩本欽一〈25〉「車椅子でも絶対に明治座に出す」脳梗塞で左半身麻痺の坂上二郎さんを奮い立たせたひと言

  4. 9

    ソフトバンク中村晃が現役引退へ…当面の仕事は「幼稚な二軍選手」の根性叩き直し

  5. 10

    本田圭佑がサッカーW杯解説で「独り勝ち」 テレビ&CM争奪戦ボッ発で“ワリを食った”あの人