不屈の男ロッテ美馬学を語る…「引退するのになぜ手術?」その答えがどこまでも彼らしかった
秋季千葉県大会で慌ただしくしているさなか、ついにその時が来てしまいました。
「もう肘が限界です」
教え子のロッテ美馬学から、今季限りで引退するとの報告です。
藤代(茨城)1年時から頭角を現し、2年春にセンバツ出場。中大、東京ガスを経て2010年ドラフト2位指名で楽天へ。2年目から先発を務め、19年オフに国内FAでロッテに移籍し、懸命に腕を振ってきました。
170センチに満たない身長で、それも右腕です。体格がモノをいうプロの世界でここまでやってこられたのは、その小さな体に詰まった情熱と負けん気が人一倍だったからでしょう。少しでもうまくなるためにと、あれほど真剣に野球と向き合っていた選手をほかに知りません。
投手の肘は消耗品という認識がすっかり浸透した現代では考えられないかもしれませんが、高校時代はブルペンにこもりきり。自分が納得するまでやめないものだから、毎日のように数百球を投げ込んでいました。
「そんな球じゃプロに行けないぞ」なんてハッパをかけると、「なにくそ!」と食らいついてきた。こんなやりとりを幾度となく重ねたことを、つい最近のことのように思い出せます。


















