甲子園球児のどこを見る?日本ハム元GMの山田正雄スカウト顧問が徹底解説

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制球難の大谷を見切らなかった理由は…

 ──肘をあまり使わずに投げるアーム式の投手はどうでしょう。

「昔からアーム式の投手はダメだとか、絶対に直らないといわれましたけど、直した投手が実際にいますからね。阪神の久保田(智之、現ファーム投手チーフコーチ)とか……ダルビッシュもそうです。けれども、ダルはプロに入って『自分で考えて直した』と言っていました。アーム式は基本的に肘が使えませんから」

 ──そのダルを日本ハムが1位指名したのはアーム式は直ると判断したからですか。

「いや、アーム式の投手が直るというのは後で知ったことです。あれはスカウトになって3、4年目ですかね。亡くなった広島の渡辺(秀武)スカウトが言ったんです。『いまはみな肘を痛めるけど、アームは肘を使わないから壊さないんだぞ』と。ですから僕自身はアーム式はまったく気にしていませんでした」

 ──コントロールはどうでしょう。例えば大谷翔平甲子園で制球が甘かった。高3時のセンバツでは初戦の大阪桐蔭戦で8回3分の2を11四死球9失点でした。

「ほとんどのボールが高めに浮いてしまう。抑えて引っ掛けるくらいならまだよいのですが、全部リリースポイントが高くて、ボールが上ずる。ストライクが入らないから、腕も振れないし、球を置きにいって打たれていた。ただ、球は速かったし、優れたところもたくさんあったので、投手として見切りをつけるわけにはいかなかった。それでセンバツ後、練習試合のダブルヘッダーを見にいったのです。2試合とも4、5回投げて、ストレートが時々、すごくいいコースに決まっていた。こういう投球ができるのであれば、あとは確率を上げていけばいいと思ったのです」

 ──投手を見るポイントとして変化球はどうでしょう。

オリックス山下舜平大は高校時代(福岡大大濠)からいいカーブを投げてましたけど、カーブは先天的なものがあるのか、なかなか覚えられない。ただ、カーブが投げられないから投手としてダメということはありません。いまはスライダーやフォークなどの覚えやすい変化球があるだけに、球威さえあれば問題ないでしょう」

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