敵も味方も多かった中田翔 最期に「人望の厚さ」印象づけ18年間の現役生活に幕
中日・中田翔(36)が19日、自身の引退試合に「4番・一塁」でスタメン出場。現役最後の打席は初回2死一塁、ヤクルト先発・吉村の真ん中147キロを豪快に空振り。通算1340個目の三振で18年間の現役生活に幕を下ろした。
そんな中田の引退試合を前に、本拠地のバンテリンドームには膨大な数の花が届いた。巨人時代の“愛弟子”でもある現ソフトバンクの秋広優人からは真っ赤なバラのフラワースタンドが。大阪桐蔭の後輩であるDeNAの藤浪晋太郎や巨人で一緒に戦った坂本勇人、広島の新井監督からも届き、人望の厚さを印象づけた。
中でも「親友」といえるのは、同学年の広島・菊池涼介(35)である。侍ジャパンの一員として2017年WBCを共に戦った。「翔とは波長が合う。似ているところもあった」と菊池。21年に中田が暴力行為で日本ハムから巨人へ放出された時は、中田から距離を置いた選手も少なくなかったが、「何があろうと翔との関係は変わらない」と語っていた。
さる球界関係者がこう言った。
「広島在住の中田の母親も気さくで、菊池は本人がいなくても中田の実家に通い詰め、手作り料理を食べさせてもらっていた時期がある。中田が日本ハムにいた頃、広島が北海道に遠征する度、菊池は毎日のように中田家に招かれたそうです。3連戦中『全部、翔の家でメシを作ってもらった』と言うほど、2人の関係は深い」