中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした
でも翌26日、球団の納会前に初めて正式に交渉し、心が揺らいだ。
新しく球団代表となった伊藤一正さん(故人)と初めて交渉した。提示額は希望より5000万円少ない「3年総額4億5000万円」。保留はしたものの、愛着あるチームを簡単に見切ることができなかった。
27日には、横浜が獲得へ乗り出したことが公になった。
妻に相談すると、「もし誘ってくれる球団があるなら考えてみたら?」という前向きな言葉。横浜からオファーが来たことを伝えると、「横浜に住めるの? みんなで行こうよ!」と言って、俺よりも行く気満々だったなあ。
28日には浜松で秋季キャンプが始まり、こちらも当然のように参加。30日には宿舎だったグランドホテル浜松で伊藤一正代表と2度目の交渉をしたが、提示額や条件は変わらず、最終的にFA宣言を決意した。
11月3日、練習前にFA権行使の書類を提出したその日の練習の合間、山田監督からこう声をかけられた。


















