衣笠祥雄さんの背中に見たプロ魂 だからボクも「今なら絶対許されないこと」を医者に頼んだ

公開日: 更新日:

「グラウンドに出たら言い訳はしない」

 鉄人の背中はそう教えてくれます。

 骨折してもバットを振り続ける姿を見てきたボクらは、打撲程度の“軽傷”で試合を休むわけにはいきません。

 84年の巨人戦。一塁に出たボクはリードを大きく取ります。セットに入った加藤(初)さんの右足が動きます。

「牽制だ!」

 慌てて頭から帰塁すると、右手中指を思い切りベースに突いてしまいます。患部はズキズキ痛み出し、いつのまにかぷっくり腫れています。試合後病院でX線を撮ると剥離骨折の診断。レギュラーに定着してまだ2年目。長期間欠場してポジションを手放すわけにはいきません。

入団1年目の左足骨折で顔なじみになった担当医に無理を言って、取り外しのできるサック式のギプスをつけてもらいます。次はチーフトレーナーの福永(富雄)さんです。

「骨折のこと、古葉監督には黙っててもらえませんか……」

 チームトレーナーは、選手の体調、ケガの状態を正確に報告する義務があります。今ならこんなことは絶対に許されませんが、福永さんは何もいわずわがままを聞き入れてくれたのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相が自衛隊派遣めぐり安倍側近と壮絶バトル→「クビ切り宣言」の恐るべき暴走ぶり “粛清連発”も画策か

  2. 2

    世界陸上マラソンで金メダル谷口浩美さんは年金もらい、炊事洗濯の私生活。通学路の旗振り当番も日課に

  3. 3

    九州国際大付野球部で暴力事件 楠城監督が日刊ゲンダイに明かした「不祥事」への言い分

  4. 4

    駐車トラブルの柏原崇 畑野浩子と離婚

  5. 5

    江角マキコさん「落書き騒動の真相」を初めて語る…人気YouTuberの配信に抗議

  1. 6

    クビになってからの逃避行 ミニカーファンの同志30人とエコノミーでドイツへ飛んだ

  2. 7

    元横綱照ノ富士「暴行事件」の一因に“大嫌いな白鵬” 2人の壮絶因縁に注目集まる

  3. 8

    石油備蓄に奇妙な“二重基準”…1日の消費量が日本政府は「176万バレル」で国際基準は「336万バレル」のナゼ

  4. 9

    レベルの低い“寄せ集め集団”を見渡し、失った自信を取り戻した感覚があった

  5. 10

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった