衣笠祥雄さんの背中に見たプロ魂 だからボクも「今なら絶対許されないこと」を医者に頼んだ
翌日の打撃練習、ボクのスイングを見た古葉監督は、すぐにトレーナーを呼びます。
「おい、マメの右手はおかしいんじゃないのか」
「いや大丈夫です。ちょっと指を突いただけですから」
福永さんは顔色を変えずに答えます。
ボールを打つたび痛みは激しさを増しますが、顔に出すわけにはいきません。
痛み止めのクスリは日を増すごとに量が増え、胃腸の具合もすぐれません。やがて口内炎や口の周りに炎症を起こし食欲も落ちてきます。そんなボクの前に大きく立ちはだかったのが、この年2人で30勝を挙げた巨人の江川(卓)、西本(聖)の両右腕でした。(この項おわり)
▽ながしま・きよゆき 1961年11月、静岡県浜岡町出身。79年自動車工高からドラフト外で広島入団。チャンスに強い打撃と好守の外野手として広島の黄金時代を支える。83年国内初の背番号「0」。ゴールデングラブ賞4回、84年日本シリーズは3本塁打を放ちMVP。91年中日移籍、93年ロッテ、94年から97年阪神。現役引退後は、野村、星野、落合監督のもとで、阪神、中日の打撃、一軍守備走塁コーチなどを歴任。06年オフ中日退団。通算1477試合、1091安打、107本塁打、448打点、94盗塁、打率.271。170センチ、81キロ、左投左打。



















