「誰も書かなかった自民党」常井健一著

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 安倍晋三と小泉進次郎の共通点はなにか。政治家一族の御曹司、マスコミ受けするところなどのほかにもうひとつ。実は両者とも自民党青年局の局長経験者(進次郎は現職)なのだ。青年局は1955年の自民結党時から存在するが、県連ごとで組織構成に違いがあり、自民党の強い福井などでは56歳が「県青年局長」だという(昨年9月時点)。もともと自民の保守本流は高級官僚から転身した頭脳派集団。吉田茂にスカウトされた池田勇人や佐藤栄作を筆頭に宮沢喜一らが続く「宏池会」の流れだ。

 これに実業界やマスコミから転身した面々による系列(佐藤派・田中派・竹下派)が加わったが、これに対して地盤も後ろ盾もない保守傍流の拠点として出発したのが青年局だった。早大雄弁会出身者などはここを経て次第に総裁レースなどに出馬するようになっていく。そのうち麻生太郎や安倍晋三らサラブレッド組をも引き込んだ「総理の登竜門」にまで変貌してきたのである。著者はかつて「AERA」で政界取材を担当した“進次郎モノ”を得意とするノンフィクションライター。

(新潮社 740円)

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