「本があって猫がいる」出久根達郎著

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 滋味あふれる文章と博識で読者を魅了する作家による最新エッセー集。

 過去の世相を知りたいときには、その年に発行された雑誌を開けばよいと、「主婦之友」昭和7年4月号掲載の小学校教員一家の生活の実態や、月刊誌に載った、婦人記者が女給になりすまし「エロサービス」ありのカフェに潜入する体験記を紹介。一方で司馬遼太郎記念館を埋め尽くす膨大な蔵書について語りながら、古本屋の店主の視点から古書についてつづる。かと思えば、働き始めたころの淡い恋や新婚初夜の思い出、そして、最後のペットと定めて迎え入れた猫のパルルとの暮らしなど日々の点景まで。自在な文章に酔う。

(晶文社 1600円)


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