これが芸人の世界だ編

公開日: 更新日:

「芸人という生きもの」吉川潮著

 演芸評論家として40年、執筆を続けてきた著者。第一線で活躍する芸人と、公私にわたり濃密な関係を築いてきたからこその交遊録には、芸人の知られざる魅力があふれている。

 古今亭志ん朝、柳家小さん(5代目)、立川談志に始まり、早野凡平、マルセ太郎、小沢昭一ら計30人の芸人のエピソード。実はその半数以上が故人。彼らの類いまれなる才能に惚れ込んだ著者が、友人として、評論家としての思いをつづる。2001年に自ら命を絶った桂三木助(4代目)との秘話は涙を誘う。落語が好きな人は一読しておきたい「演芸人類学」だ。

(新潮社 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然