「彼らの奇蹟」玉木正之編

公開日: 更新日:

 名作スポーツノンフィクションを集めたアンソロジー。

 山際淳司著「たった一人のオリンピック」は、モスクワオリンピック代表に選ばれながら、JOCの不参加決定で出場を果たせなかったボート選手・津田真男氏の5年間の軌跡を追う。東大受験に失敗して2浪の末、入学した私学で無為の日々を過ごしていた氏は、ある日、「オリンピックに出て金メダルを取ろう」と思いつき、動き出す。オリンピックへの近道を模索して、消去法で最後に残ったのがボート競技だったという氏の、無謀ともいえる挑戦を描く。その他、古くは吉田兼好の随筆から、ニューヨークマラソンを目指す村上春樹氏のエッセーなど、多彩な19作を収録。(新潮社 710円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし