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【70年目の終戦記念日】永遠平和は空虚な理念ではなく、課された使命

「永遠平和のために」カント著、池内紀訳

 かつて十字軍の騎士たちの末裔がつくった東プロイセンの都市ケーニヒスベルクで生涯をすごした哲学者カント。その彼が70歳を過ぎて著した有名な著作が「永遠平和のために」。国連設立の理念の礎となり、わが国の憲法第9条にもつながったこの著作を新訳し、デザインにも工夫をこらしたのが本書だ。

「戦争状態とは、武力によって正義を主張するという悲しむべき非常手段にすぎない」「国の軍隊を、共通の敵でもないべつの国を攻撃するため他の国に貸すなどということはあってはならない」「行動派を自称する政治家は、過ちを犯して国民を絶望の淵に追いやっても、責任は転嫁する」「永遠平和は空虚な理念ではなく、われわれに課された使命である」……。

 まるで戦争法案に揺れる現代ニッポンやその強行採決に狂奔する誰かサンを名指ししているような言い回しばかりだが、実はこれが今から2世紀以上も前の著作の一節なのだから驚き、あきれ、やがて考え込まずにはおれない。まこと歴史は繰り返すのだろうか。(集英社 1300円+税)

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