【70年目の終戦記念日】永遠平和は空虚な理念ではなく、課された使命

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「偽りの戦後日本」カレル・ヴァン・ウォルフレン、白井聡著

「日本/権力構造の謎」で知られるオランダ人日本研究者と、「永続敗戦論」で話題を呼んだ若手社会学者の対論。「敗戦」を「終戦」と言いかえ続けたことで歴史の本質をうやむやにしてきた日本社会。「戦争が起きた」とまるで他人事のように言うことで戦争を「起こした」自分を免罪し、戦後は天皇の代わりにアメリカを“父親”としてあがめてきたと指摘する。大半の問題で双方の主張が同じだが、自衛隊や再軍備論に関しては対照的。ウォルフレンが日本の再軍備警戒論を「日本人を元アルコール依存症のように見下す」考え方だとするのに対し、白井は観念的な戦前回帰はあり得る、安倍政権はその証しだと主張する。(KADOKAWA 1600円+税)

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