【70年目の終戦記念日】永遠平和は空虚な理念ではなく、課された使命

公開日: 更新日:

「偽りの戦後日本」カレル・ヴァン・ウォルフレン、白井聡著

「日本/権力構造の謎」で知られるオランダ人日本研究者と、「永続敗戦論」で話題を呼んだ若手社会学者の対論。「敗戦」を「終戦」と言いかえ続けたことで歴史の本質をうやむやにしてきた日本社会。「戦争が起きた」とまるで他人事のように言うことで戦争を「起こした」自分を免罪し、戦後は天皇の代わりにアメリカを“父親”としてあがめてきたと指摘する。大半の問題で双方の主張が同じだが、自衛隊や再軍備論に関しては対照的。ウォルフレンが日本の再軍備警戒論を「日本人を元アルコール依存症のように見下す」考え方だとするのに対し、白井は観念的な戦前回帰はあり得る、安倍政権はその証しだと主張する。(KADOKAWA 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆の「メジャー契約金」は何億円?

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    「SIAM SHADE」DAITAがメンバー4人を提訴報道…人気バンドを巡る金銭問題と、「GLAY」は別格のワケ

  2. 7

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  5. 10

    《あの方のこと?》ラルクhydeの「太っていくロックアーティストになりたくない」発言が物議