タイトルが“すごい”本特集

公開日: 更新日:

「植物はすごい」田中修著

 動き回らず、物言わぬ植物の「生存戦略」をわかりやすくまとめた一冊。野菜や果物、観葉植物から野の草木まで、その繁殖や防衛の仕組みを解説。

 硬いトゲを持つ果実から、ライオン殺しの異名があるデビルズクロー、青酸系物質を含むアジサイの葉、根も葉もないのに他の植物に寄生して栄養を吸い取るネナシカズラ、タネがなくても遺伝子継承ができる温州ミカン。

 その仕組みを知れば知るほど、人間の不完全さともろさを恥ずかしく感じる。暑さ・寒さ・紫外線から自らの身を守る術を持ち、とてつもない回復力と成長力で繁殖していく。自然界の覇者は人間や動物ではなく、植物なのだと気づかされる。(中央公論新社 840円+税)




最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動