「認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?」長尾和宏氏

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 製薬会社は、アリセプトには下痢などの消化器症状があるので低用量で使用を開始するが、通常量は5ミリグラムでありそれ以下では効かないと主張しているという。しかし、介護の現場からは薬を増量したとたんに認知症患者の興奮が強くなり大変な思いをしたという報告が後を絶たないという。製薬会社が薬に対する増量規定を定めている限り、医師は簡単には減量しにくい。規定量通りに処方しなければ診療報酬明細書の審査が通らず、薬の代金が医療側の負担になってしまうからだ。

■患者の個別性を重視したコウノメソッド

 それでも、この歪みに疑問を感じる医師は少しずつ増えている。そして、患者の個別性を重視した治療を目指す医師の多くが支持しているのが、“コウノメソッド”という薬物療法だ。

「名古屋市で開院する河野和彦医師が提唱するもので、アルツハイマー型やレビー小体型など認知症のタイプを正確に見極めながら、漢方的な見方を取り入れた処方をしていきます。例えば、認知症の周辺症状を陽性と陰性に分け、徘徊や暴力などの陽性症状がある患者さんはまず抑制系の薬剤で落ち着かせ、その後で失見当識など脳の病変による中核症状を治療していきます。そして、無気力やうつ状態など陰性症状の患者さんは、最初から中核症状の治療を行う。薬も、個別性に合わせた微調整を行っていきます」

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