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チバニアンで注目地層の世界

「増補改訂版 地層の見方がわかるフィールド図鑑」青木正博 目代邦康著

 先日、地球の歴史における約77万年から12.6万年前の年代が「チバニアン(千葉時代)」と命名される見通しになったことがニュースとなった。約77万年前の地球の磁場の逆転現象が刻まれた千葉県内の地層が基準地の候補地に選ばれたからだ。

 このように地層は、天変地異や生命の系譜、隕石の衝突など、46億年の地球史が刻まれた「記憶装置」のようなものだという。本書は、そんな身近な地形や地層の観測を手引きしてくれる自然観察図鑑。

 そもそも地層とは何か。礫、砂、粘土などの砕屑物(岩石や鉱物が砕けてできた粒子)、火山の噴火で放出されて地表にたまった火山灰、火山礫などの火山性砕屑物、そして生物の遺骸が流動する水や空気によって運ばれ集積することによってできた層状の単位を地層と呼ぶそうだ。

 そんな基礎知識を頭に入れた上で、海溝型の大型地震によって引き起こされたと思われる「海底地すべり」を示す房総半島の堆積岩の地層、降り積もった火山噴出「テフラ」から伊豆大島火山の噴火の歴史がたどれる地層大切断面、岐阜県の木曽川河床に露出した中生代三畳紀に堆積した「チャート層」(ケイ酸質の殻を持ったプランクトンが集積した岩石)、160万年前に噴出した玄武岩マグマが冷却するときにできた兵庫県の玄武洞の「柱状節理」など。各地で観察できる地層を紹介しながら、その地層ができるメカニズムを教えてくれる。

 地層とともに、かつて氷河が分布していたことが分かる飛騨山脈の「氷食谷」や火山の爆発によって作られる「カルデラ」などの地形についても詳述。ダイナミックな地球の歴史が体感できるフィールドワークへの招待状だ。

 (誠文堂新光社 2200円+税)

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