「ノースロッピーズの逆襲」内藤真郎著
裏原宿商店街の北の外れには、着ぐるみをまとっている2頭身のノースロッピーズが住んでいる。
彼らが営む4つの店しかないノースロッピーズ商店街は客足が激減して、活性化のためにイカスミで作った「タコのうんち」などを売りだしてヒットしたこともあるが、ブームはすぐに終わってしまった。
ここでは時にサイレンが鳴りだし、突然、カーニバルが始まる。ルーレットが回り始めると、その間中、踊り続けなくてはならないのだ。ある時、なぜか「着ぐるみブーム」が起こり、着ぐるみの値段が高騰して、彼らの着ぐるみに税金がかかることになって大慌て。(「表題作」)
奇妙奇天烈な世界を描く短編集。
(パレード 1200円+税)