「オリジン」(上・下)ダン・ブラウン著、越前敏弥訳

公開日: 更新日:

 世界的ベストセラー「ダ・ヴィンチ・コード」の作者による最新作。読者にはおなじみの宗教象徴学者ロバート・ラングドンが、人類最大の謎に迫る。ラングドンは、スペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館に招かれていた。元教え子の天才未来学者エドモンド・カーシュが、ここで人類最大の謎を解き明かすプレゼンテーションを行うというのだ。

「われわれはどこから来たのか」、そして、「われわれはどこへ行くのか」。人類の根源的な問いに答える科学的新発見を、インターネットを通じて世界同時配信する計画だという。カーシュは、美貌の美術館長にしてスペイン王子の婚約者アンブラ・ビダルの協力を得て準備を進めていた。

 人類の起源については2つの説しかない。神の創造物、あるいは、進化の産物。カーシュは第3の可能性を発見したのだろうか。彼が発表しようとしていることは、全宗教の否定にもつながりかねない。

 3次元映像を駆使したプレゼンが佳境に入ろうとしたとき、演壇上のカーシュは何者かに額を撃ち抜かれて絶命する。

 いったい誰が、何のために? 教え子の無残な死の衝撃と、科学者としての興味に突き動かされたラングドンは、アンブラとともに謎の解明に乗り出す。助っ人はカーシュが残した聡明な人工知能ウィンストン。著者最高傑作との評判にたがわず、上巻一気読み、下巻に突入は間違いなし。

(KADOKAWA 各1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意