「死の島」小池真理子著

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 編集者だった澤登志夫は69歳。腎臓がんの宣告を受け、カルチャースクールの講師を辞める。最後の授業の後、小説のクラスの受講生だった宮島樹里に声をかけられた。澤にほめられた樹里の短編「抹殺」は、実は彼女の幼時の体験に基づくという。それは夫に見向きもされない母の寝室を祖父が訪れるという衝撃的な内容だった。そして樹里の住まいは澤の住まいに近いことを知った。

 2日後、澤はかつての不倫相手の妹から、姉が亡くなり、「ベックリーン 死の島」という画集を澤に残したと伝えられた。その後、澤はしゃれたボールペンをもらった礼を口実に、樹里にメールを送る。26歳の女と出会った、初老の男の末期の覚悟を描く。

(文藝春秋 1700円+税)


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