「私が愛した映画たち」吉永小百合著、立花珠樹/取材・構成

公開日: 更新日:

 国民的大女優が、出演作全120作品から思い出深い作品を選び、エピソードを語る映画エッセー。

 役柄からか、裕福な家で育ったと思われがちだが、実は子役として働くようになってからはその出演料が家計の足しになっていたという著者。初めての主演映画「キューポラのある街」のとき、浦山桐郎監督から「貧乏についてよく考えてごらん」と宿題を出された。しかし、自分の家も貧乏だったから「貧乏はよく知っています。私、自信があります」と答えると、監督は「君のところは山の手の貧乏だろう。下町の貧乏っていうのがあるんだ」と語ったという。

 そんな裏話や共演者たちとの思い出を交えながら、最新作「北の桜守」まで。映画と演技への思いを語りつくしたファン必携本。 (集英社 760円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?