「他人のセックスを見ながら考えた」田房永子著

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 2000年代初め、男性向けのエロ本誌上で風俗店リポート漫画を描いていた著者が、さまざまな現場で垣間見た男性の欲望に対する違和感を本音でつづったエッセー集。

 人妻アロマオイルマッサージや、生身の女の子が苦手な男性用ラブドール専門風俗店、富裕層向けスワッピングパーティー、オナニークラブなどをときには利用客を装って潜入取材。そこで働く男たちや客、そして取材に同行する男性編集者らの言動に、「男たちのファンタジーの中の女たちは、あまりにも人格がなくて個性がなくて『女ってこんなもんじゃない!』としか思えない」。

 その折々に感じた戸惑いや憤りを明かしながら、男たちの性欲を通して世の中を考察する。

(筑摩書房 840円+税)

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