「帰還」堂場瞬一著

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 東日新聞四日市支局の記者、藤岡裕己が撮影に行った先で溺死した。葬儀に出るために同期の3人が四日市に向かったが、彼らは藤岡の死に釈然としないものを感じた。以前、水害の取材で流されそうになって水に恐怖感をもっていた藤岡が、危険な水路の撮影に行くだろうか。そもそも、社会部から異動してずっと総務局勤務だったのに、突然、かつていた四日市支局に異動の希望を出したのも解せない。

 25年前に四日市支局の園田という記者が自殺したことがあったが、何か関係があるのか。通夜には珍しい男の姿があった。衆院選で当選して、1期で辞めた猪熊一郎だった。

 事故死とされた新聞記者の死の真実を探るサスペンス小説。

(文藝春秋 1700円+税)

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