「うんトレ」神山剛一監修
大腸・肛門機能の専門医監修のもと、力まずとも出てくれる理想的な“するするバナナ”のうんこを出すための方法を解説。
実は、うんこをしたくなる=本物の便意ではない場合が多く、偽物の便意には2種類あるという。ひとつは「オバケ便意」。腸の動きが勘違いされたもので、うんこがたまっていないのにお腹が「ぎゅるぎゅる」することでトイレに駆け込んでしまう。しかし、出すべきうんこはたまっていないため、力んでも出ず、便意もオバケのように消えてしまう。また、「ゾンビ便意」も要注意。排便した後でうんこがなくなっても便意が消えない状態であり、自律神経の不調と関係する場合も少なくないという。
偽物の便意に襲われても、本物の便意が来るのを待つことができれば、するするバナナを出すことも不可能ではない。本物の便意は、直腸がしぼもうとする力そのもので、尻の奥で地殻変動が起こるような感覚がそれだという。偽物の便意が来ても、可能であればしばらく待ってみよう。すると、直腸がしぼみ、肛門が開かれるような本物の便意の感覚が分かってくるはずだ。
排便姿勢の工夫も重要。多くの日本人は、直腸が肛門に対して曲がっているため、普通の姿勢で便器に腰かけると、排便の妨げになりやすい。そこで、ロダンの「考える人」のように、太ももに肘をついて前かがみになるか、床に踏み台を置いて足を乗せるようにしてみよう。直腸と肛門の角度が変わり、肛門を締めている恥骨直腸筋がゆるみ、排便しやすくなる。
自律神経を整えて偽物の便意と戦うための、四股踏みやダンゴムシ体操など各種トレーニングも紹介。するするバナナを目指そう!
(方丈社 1300円+税)