「古典の裏」松村瞳著 マンガ:すぎやまえみこ

公開日: 更新日:

「枕草子」は「春はあけぼの」で始まり、「夏は夜」「秋は夕暮れ」「冬はつとめて(早朝)」と続くが、「昼間」は出てこない。それは清少納言の勤務時間が夜だったからなのだ。清少納言はよく言っても「中流」の出身だったので、宮中に出仕することになったが、着ていくものがない。そこでみすぼらしい姿がばれない夜勤にしてもらったのだ。

 また、兼好法師が「徒然草」でお坊さんの悪口ばかり書いているのは、鎌倉幕府や朝廷のスパイだったからだ。民衆の心のよりどころになっている仏教勢力を抑えるためのネガティブキャンペーンだったという説がある。思わず、へぇ~とつぶやいてしまう裏話満載で、もう一度古典が読みたくなるかも?

(笠間書院 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 2

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  3. 3

    渡辺謙63歳で「ケイダッシュ」退社→独り立ちの背景と21歳年下女性との再々婚

  4. 4

    参政党は言行一致の政党だった!「多夫多妻」の提唱通り、党内は不倫やら略奪婚が花盛り

  5. 5

    悠仁さま「友人とガスト」でリア充の一方…警備の心配とお妃候補との出会いへのプレッシャー

  1. 6

    伊東市長「続投表明」で大炎上!そして学歴詐称疑惑は「カイロ大卒」の小池都知事にも“飛び火”

  2. 7

    大阪万博は鉄道もバスも激混みでウンザリ…会場の夢洲から安治川口駅まで、8キロを歩いてみた

  3. 8

    早場米シーズン到来、例年にない高値…では今年のコメ相場はどうなる?

  4. 9

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  5. 10

    米価高騰「流通悪玉論」は真っ赤なウソだった! コメ不足を招いた農水省“見込み違い”の大罪