「私人逮捕!」安達瑶著

公開日: 更新日:

 下町で治療院を営む55歳の整体師・鋼太郎は、曲がったことが大嫌い。他人のルール違反も許すことができず、遭遇したあおり運転の運転手などを刑事訴訟法第213条にのっとり、片っ端から「私人逮捕」して警察に引き渡す。そんな鋼太郎に愛想をつかし、妻子は5年前に家を出ていった。

 ある日、駅で鋼太郎は女子高生3人組に追いかけられる男を捕まえる。聞くと、痴漢の現行犯だという。鋼太郎が私人逮捕する前に中央官庁勤務の羽生田と名乗る犯人と女子高生の間で示談が成立。しかし、数カ月後に再会した女子高生から示談金がまだ振り込まれていないと聞いた鋼太郎は、羽生田を懲らしめるべく動きだすが……。(「大列車作戦」)

 その他、学校のいじめ問題などに鋼太郎の鉄ついが下される痛快小説。

(徳間書店 720円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  2. 2

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  3. 3

    渡辺謙63歳で「ケイダッシュ」退社→独り立ちの背景と21歳年下女性との再々婚

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    米価高騰「流通悪玉論」は真っ赤なウソだった! コメ不足を招いた農水省“見込み違い”の大罪

  1. 6

    大阪万博は鉄道もバスも激混みでウンザリ…会場の夢洲から安治川口駅まで、8キロを歩いてみた

  2. 7

    悠仁さま「9.6成年式」…第1子出産の眞子さん、小室圭さんの里帰りだけでない“秋篠宮家の憂鬱”

  3. 8

    参政党議員「初登院」に漂った異様な雰囲気…さや氏「核武装」に対しゼロ回答で現場は大混乱

  4. 9

    ダルビッシュの根底にある不屈の反骨精神 “強いチームで勝ちたい大谷”との決定的な違い

  5. 10

    悠仁さま「友人とガスト」でリア充の一方…警備の心配とお妃候補との出会いへのプレッシャー