「中古典のすすめ」斎藤美奈子著

公開日: 更新日:

「中古典」とは著者の造語で、「古典未満で中途半端に古いベストセラー」のこと。そのひとつが1986年の安部譲二著「塀の中の懲りない面々」である。再犯者ばかりの府中刑務所の日々をツアーガイドのように案内する。登場するのは、後に日航機ハイジャック事件で「超法規的措置」により釈放される赤軍派の城崎勉ら。著者の安部譲二が何をやらかしてここにいるのかについては書かれていない。

 この本と同時期に、家田荘子の「極道の妻たち」が出ているし、映画も菅原文太主演の「仁義なき戦い」などが絶大な人気を得ていた。80年代はまだ「極道」への親近感が残っていたのだ。

 ほかに有吉佐和子「恍惚の人」など、その問題提起が古びていない作品を紹介。

(紀伊國屋書店 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  2. 2

    小池栄子が一番の被害者? 佐藤二朗“ハラスメント騒動”に足引っ張られた「さよならノワール」の評価は上々

  3. 3

    戸郷が離脱、則本メッタ打ちで巨人が緊急補強へ…候補に挙がる「オリックス投手」の名前

  4. 4

    安青錦は「カラダ」より「アタマ」に課題…2ケタ勝利で大関復帰を果たせるか

  5. 5

    『ひよっこ』再放送記念、神回「ビートルズがやって来る」再録

  1. 6

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  2. 7

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  3. 8

    山田涼介が「令和最強アイドル」と評されるワケ…主演ドラマ「一次元の挿し木」は玉森裕太を三歩リード

  4. 9

    高市首相が衆院集中審議に“出たくない”とブー垂れ…身内の自民国対「もう疲れ果てた…」ヘトヘトのお気の毒

  5. 10

    ベタ折れで肝いり法案断念の維新 吉村代表と馬場前代表にミゾで「国会組」vs「大阪組」のバトル勃発