「女武者の日本史」長尾剛著

公開日: 更新日:

 古代の日本では「戦争という行為」は男性の専売特許ではなく、豪族間の戦争に男も女も同様に参加したという。戦う女性は「女軍」(めいくさ・めのいくさ)と呼ばれた。そんな「女軍」たちの活躍を紹介する歴史読み物。

「日本書紀」には天皇家の祖先神である「天照大神」が女軍として描かれる。天照大神は、「根の国」に送られることになり、今生の別れを伝えにきた弟の須佐之男命を、高天原を奪いにきたと思い違いし、自ら武装して待ち構えたという。

 以後、卑弥呼や神武天皇の女軍部隊から、会津戦争で新政府軍と戦った会津の女軍、そして「女軍の魂」で東京女子医科大学を創立した女医にして教育者の吉岡弥生まで。神話から近代まで連綿と続く戦う女性たちの生きざまを紹介する。

(朝日新聞出版 935円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束