「性風俗サバイバル」坂爪真吾著

公開日: 更新日:

 著者は、2015年から性風俗で働く女性たちのための無料の生活・法律相談窓口を運営。コロナ禍では、「夜の街」が猛烈なバッシングを受け、窓口には収入や住居を失った女性たちから相談が殺到、その数は昨年だけで約3000件に及んだという。夜の世界は「公助からこぼれ落ちた人たちが、自助だけでは生きられない中で、お互いに助け合いながら、時には奪い合い、騙し合いながら築き上げてきた、いびつな共助の世界」だという。

 しかし、コロナによって努力(自助)も通じず、助け合い(共助)もできず、公的支援(公助)も失われた「これまで誰も見たことがない景色」が広がった。本書は、寄せられた相談を紹介しながら、新しい助け合いの形を求めて奮闘した日々をつづるドキュメント。

(筑摩書房 902円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言