「5万4千円でアジア大横断」下川裕治著

公開日: 更新日:

 東京からトルコのイスタンブールまで続くアジアハイウエーをひたすら長距離バスで移動した旅の記録(北朝鮮などバスに乗ることができない区間は船と飛行機を利用)。移動距離1万7000キロ、2005~06年のレートでの総運賃は書名通り5万4091円で、その安さに驚くが、比例して旅は過酷を極める。

 当時、51歳の著者は、それまでにルートは違えど日本からヨーロッパまでの陸路の旅を4回経験。アジアのバスは「遅い・狭い・揺れる・故障する」の4重苦で、企画が持ち上がったときには、かつてインドのバス旅で「脳が壊れた」体験が蘇り、ひるむが、それでも心と体にムチ打ち、旅に出る。

 カメラマンと、私費で参加した若き料理人とともに日本橋からトルコまで27日間の全記録。

(朝日新聞出版 858円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?